<当店初の中米出張で訪問した農園>
今年の4月に現地の農園視察の目的で、中米に出張しました。グアテマラとエルサルバドルです。
出張中にはいくつか農園を訪問したのですが、その中の1つがこのサンタ・フェリーサ農園です。
当店ではティピカを取り扱うようになって丸2年経ち、すっかり馴染みの農園になっています。
なので、今回の出張で必ず訪問したかった農園と言っても良く、とても楽しみにしていました。
実際に農園に行ってみると、日本からでは分からないことがいっぱいあったのですが、改めて分かったのは、農園主の方が、相当な熱意を持ってコーヒー作りをしているということです。
実験的な試みをたくさんしていて、農園内にはたくさんの品種が植えられていたり、毎年出荷する全ての品種で全ての精製方法を試したり。
その中でもちょっと乾燥させた時間が違ったら、別のロットナンバーで経過を管理したり。
聞いたらこう答えていました。
「どの品種がどの精製方法にしたらベストか、やってみないと分からないからね。」
そりゃそうですけど、その手間たるや想像を絶する量だろうと思います。
農園の中でもカッピングできたのですが、数日後にプライベートオークション用のロットをカッピングするということで、ちょうど時間ができた日だったので、お邪魔しました。
この農園は毎年、独自でオークションを開催していて、それに出品する候補のロットを一気にカッピングするということなので、これまた貴重な体験ができました。
この「イエローカツアイナチュラル」は、このカッピングの中で店主が最も高得点を付けたコーヒーです。
気に入ったという話を終わってから農園主さんに伝えておいたのですが、6月にプライベートオークションが終了した後に「1袋だけあるけど、どう?」という連絡をもらったので、入荷することができました。
恐らく、日本でここだけのロットだと思います。
カツアイのナチュラルということで、それだけで珍しいですが、風味はいたって上品にまとめられています。
こちらの農園は全体的にクリーンに、上品に味や香りをまとめる傾向にあり、それはナチュラルでも変わりません。
バランス良く、クリーンで飲みやすいですが、香りと甘みはしっかりナチュラル精製だと分かります。
後味はハニープロセスのコーヒーのようにトロッとした粘りのある舌触りで、ほんのり甘みが残るところも似ているかもしれません。
現在のコーヒーのトレンドを感じさせる、香り、甘み、バランスと全てがハイレベルにまとめられたコーヒーです。
【豆についての情報】
生産国:グアテマラ
地域:アカテナンゴ
品種:イエローカツアイ
精製:ナチュラル