<当店2度目の登場となるマイクロミル>
2017年の中米出張はニカラグアとコスタリカだったのですが、その出張内でこちらのエルサルマイクロミルにも訪問しました。
こちらのコーヒーは2年前にも扱ったのですが、その時はナンシー農園ではなくて違う農園のものでした。
コスタリカのマイクロミルは、1つのマイクロミルといくつかの農園でシェアする形ですので、同じマイクロミルでも違う農園のコーヒーを入荷するということがあります。
さて、マイクロミルに到着すると、紹介をしてくれる方が農園の方に行っていて間もなく戻ってくるとのこと。
それならばととりあえずエルサルマイクロミルのロゴを撮影。
↑エルサルマイクロミルのロゴ。販売中のコーヒーなので感慨深い。
そんなことをしながら待っていると、農園主のリカルドさん登場!
↑坂の下からトラクターで颯爽登場!画になります。
その後マイクロミルについていろいろ説明して頂きました。
エルサルマイクロミルは35名ものメンバーがいて、みんなが1~5haという小さな農園を持っています。
ちなみにリカルドさんはサンタルシア農園という農園を持っているとのこと。
そして、こちらがエルサルマイクロミルの精製処理をする機械です。
↑どのマイクロミルに行ってもこのサイズで乾燥するだけの状態にできる。
コスタリカのマイクロミルは、こういった果肉除去~ミューシレージ除去までできるマシンを持っています。
このマイクロミルが農園のすぐそばにあって、摘み取ったチェリーをすぐに処理できるのが優れている点です。
エルサルマイクロミルでは、ホワイトハニー、ハニー(イエロー、レッド)、少量のナチュラルの精製をしています。
今回コスタリカに訪問して分かったのは、ホワイトハニーというのは限りなくミューシレージを除去した精製となり、以前で言うところのセミウォッシュトに当たるということです。
なので、ホワイトハニーは言わばウォッシュトの一部とも言えるのですが、個人的にはホワイトハニーでもほんのりとハニーらしい甘みを感じられるので、やはりハニープロセスと見なしたいと思っています。
ちなみに、写真手前に移っている水槽は、以前ミューシレージを除去する際に使われていた発酵槽です。
こちらの方がホワイトハニーよりもミューシレージが除去できるのですが、今は最低でもホワイトハニーなので、使わなくなっているのだそうです。
<とても爽やかな風味と後味にハチミツの甘み>
ハニープロセスは一般的に、ホワイト→イエロー→レッド→ブラックの順にミューシレージが多く、さらに発酵も進んで色も濃くなっていくのですが、リカルドさんは色の薄い方が好みなのだそうです。
そんな中、現在販売中のナンシー農園はちょうど間を取ったようなイエローハニー。
酸はレモンやオレンジをイメージできる明るく爽やかなタイプですが、後味にハチミツのような砂糖系の甘さが残ります。
この甘さの残り方がイエローハニーは実に適度で、余韻を心地よいものにしてくれます。
そういえば、2年前に扱ったこちらのコーヒーはホワイトハニーでした。
覚えているのは、一層爽やかなイメージだったのですが、やはり後味にほんのり甘みが残ること。
農園は違えど同じマイクロミルで精製されたコーヒーは、やはりどこか似ているのでしょうね。
【豆についての情報】
生産国:コスタリカ
地域:ウエストバレー
品種:カツーラ
精製:イエローハニー