<店主が初めて現地訪問した農園>
2016年4月に当店では初めてとなる中米出張をしました。グアテマラとエルサルバドルです。
そのほとんどをグアテマラで過ごしたのですが、その中で一番最初に訪問したのがこのドン・アントニオ農園です。
当店では2年目くらいから販売しているのですが、昨年は当店が入荷する前に完売してしまったので、販売できませんでした。
今シーズンは晴れて復活です。
店主にとっても初めての農園訪問でしたので、ホテルに農園主さんが迎えに来てくれるということだったのですが、どんな方がいらっしゃるか期待と不安を持ちながらその時を待っていました。
そうしたら、ご兄弟で迎えにいらしてくれました。
まずは弟のフランシスコさん。
そしてホテルの前に停められていた車で、農園主のアントニオさんが迎えてくれました。
近くのレストランで朝食を済ませてから農園へ向かいましたが、滞在していたウエウエテナンゴの町から更に3時間~3時間半かかって、ようやく農園のあるサン・ペドロ・ネクタという村(集落?)に着きました。
ウエウエテナンゴは首都から西へバスで5時間程かかるところにありますので、農園まではおよそ8時間。
2日掛かりで初めての農園に辿り着きました。そこはもうメキシコとの国境に近い場所です。
4月というともう収穫は終わっている時期で、雨季の前なのでコーヒーの木には僅かな果実がなっている程度で、花も咲く前ということで忙しい時期を過ごした後という雰囲気がありました。
↑数年前に古くなった木から植え替えた区画。今年はこの木も収穫できたのかな?
農園からすぐ近くにある精製所も見せて頂きました。
実際に精製するマシンを目の前にしたり、精製所には発酵臭が漂っていたりと現場感満載でした。
↑精製所の小屋。この中に果肉除去とミューシレージを除去する水槽、水路がある。
↑発酵臭の元になっている剥かれた果肉の山。その後肥料になる。
↑天日乾燥をするパティオ。地元向けの2級品が奥で乾燥されている。
収穫期に来ると、ここでたくさんの人が忙しく働いているんだろうなあとしみじみ感じました。
<バランス良く、柔らかく、飲みやすいマイルド感>
農園から同じ時間かけてウエウエテナンゴの町に戻ってくると、アントニオさんのご自宅にお邪魔しました。
この時、収穫されたばかりのコーヒーを頂きました。
それがちょっと久しぶりに飲んだドン・アントニオ農園のコーヒーだったのですが、いつものバランスの良いコク、柔らかさのあるマイルド感があってとても懐かしい感じがありました。
そして何より、後味がとても甘く感じました。
この出来を見て、このニュークロップが日本に到着した時には、今年こそちゃんと入荷しようと決めました。
こうして今年のクロップを自分で焙煎してみると、今年はマイルド感がとても印象的です。
柔らかい印象を受けてとても飲みやすいコーヒーになっています。
品種がカツーラなので、以前は結構コクを出そうとしていたように思いますが、今はこの柔らかいコクを生かして酸味少なく、苦味も少なく、飲みやすさ満載で癒される風味にしました。
朝から晩まで、食後でもデザートと一緒でも合わせやすい、守備範囲の広いコーヒーに仕上げています。
【豆についての情報】
生産国:グアテマラ
地域:ウエウエテナンゴ
品種:カツーラ
精製:ウォッシュド