みなさん、こんにちは。カフェカホン店主の平村です。
今日の午前中は、第5回カフェカホン・コーヒーサークルを開催しましたので、その報告を書きたいと思います。
今回のテーマは「カッピングとドリップコーヒーを結びつける」ということで、まずカッピングをした後に、同じコーヒーをいつも当店で販売している豆で飲んでみるという内容で行いました。
活字だと伝わりにくいのですが、なぜわざわざ同じコーヒーを飲み直すのかと言うと、カッピングといつも販売している豆では焙煎度合が違うからです。
カッピングはミディアムローストの豆使います。
ミディアムローストは要するに浅煎りのコーヒーで、そのまま飲むと苦味がかなり少なくて、酸味の強いコーヒーになります。
一方で、当店でいつも販売しているコーヒー豆は、シティロースト辺りのもので、ミディアムと比べると深煎りになります。
ですので、カッピングをした時に感じた特徴と少々違って感じるはずです。
でも、完全に別物という訳ではなく、カッピングで感じた特徴をどういう形で残しているのか。この辺りが自家焙煎の表現の見せ所だと思いますので、その両方を実際に感じてみましょうというのが、今回の狙いです。
という訳で、まずはカッピングから始めました。
1回目は1種類だけ用意してカッピングの手ほどきをして、いよいよ本番ということで3種類のコーヒーを並べました。
今日はカッピングが初めてという方も含めてやりました。
カッピングをするにはちょっとテーブルが低くてやりづらいのが恐縮です。
今回用意したコーヒーは下記の3種類です。
・グアテマラ ラ・クプラ農園 ブルボン
・エチオピア イルガチェフェ ウェギダ・ブルー 在来種
・コロンビア ラ・セレサ農園 カツーラ、他(ナチュラル)
今日は点数を付けずに、「こんな味がするね」など思った意見を交換する形で行いました。
グアテマラのラ・クプラ農園は、個人的には分かりやすい酸味担当で用意したのですが、実際はそんなに酸味は前に出ず、非常にバランスの良いコーヒーという感じになりました。
ナッツのような風味を感じられたり、冷めてきたらリンゴのような酸が分かりやすくなったり。
予想していたよりも「舌にモッタリ乗る」感覚があって、コクを感じました。
いつもの焙煎度合では、軽やかで明るい酸を感じられるような焙煎にしています。
もしかしたら、カッピングの時の方が安定したバランスとコクを感じるかもしれないというくらい、軽やかさを狙っています。
そして、クリーンさも出るように心がけています。
エチオピアのイルガチェフェは、精製方法はウォッシュトで、イルガチェフェらしい香りの良さが出ていました。
ただ、一般的なフローラルという感じより、個人的にはジンジャーエールのような生姜感を強く感じました。
それと、舌をピリピリ刺激するようなスパイシーさが印象的でした。
いつもの焙煎度合では、香りと甘み重視で焙煎しています。
ですので、よく見掛けるイルガチェフェよりも深煎りかもしれません。
生姜のような感覚はちょっと柔らかくなって、フローラルな香りの方が強くなるようにしています。スパイシーさも少なくなると思います。
酸味メインの味はあまり狙っていませんので、飲む人によっては深過ぎると感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
コロンビアのラ・セレサ農園は、今ではまだ珍しいコロンビアのナチュラル精製のコーヒーです。
カッピングでは、精製由来のフルーティさがよく出ていました。
このコーヒーはこのフルーティさが特に強めのナチュラルだと思いますので、単にフルーティさというのでは留まらず、赤ワインのような風味も感じられました。
いつもの焙煎度合では、香りとフルーティさ重視です。
浅煎りで飲んでも十分美味しい豆だと思いますが、当店ではフルーティな香りと熟した果実のような甘みをぎりぎりまで引き出す焙煎を心がけています。
という、3種類のコーヒーを今日は飲み比べしました。
最後にペーパードリップで淹れたコーヒーを皆さんに飲んでもらったのですが、僕がこの時お客様対応の追われてしまって意見交換できなかったので、参加者の方がどのように感じたかは詳しく書けないのが残念です。
カッピングは正直な所、生豆を選ばない方には必要のないスキルですし、1人でやってもよく分からないものです。
また、個人的な意見では、正確に点数を付けられるようになるよりも、感じた風味や香りなどを言葉に出せるようになることの方がよっぽど大切です。
そのためにも、他の方と一緒に同じコーヒーを飲んで意見交換をすることが大切になってきます。
カッピングは当店ではセミナーとしては用意していないのですが、今日のような緩い雰囲気の内容でしたらやってもいいなあと感じましたので、今後のサークルでもまたやりそうな予感です。
興味はあるけど、今回は予定が合わなかったという方、次回はぜひご参加くださいね。
第6回は、テーマや日時含めて、まだ何も決めていません。
5月の後半になるかなと思っていますが、決まったらお知らせします。