<ホンジュラスコーヒーのキーパーソン>
今シーズン、ずっとお送りしてきたホンジュラスシリーズも、ようやく第7弾まで来ました。
このホンジュラスシリーズは、2019年の中米出張時に現地でカッピングしたコーヒーの中で
気に入ったものを買い付けたのですが、絞り切れずに全部で8種類買ってしまったのです。
しかし、この第7弾まで来てみて、全く中だるみもせず、全部が素晴らしい個性を発揮していて、
かなり飲み応えのあるシリーズになって満足しています。
このホンジュラスシリーズを実現できたのも、中米出張をアテンドしてくれたロニーのおかげです。
ロニーは前はホンジュラスコーヒー協会(IHCAFE)の研究室室長というお偉いさんでした。
その後独立して、RAGA COFFEEを立ち上げて、自分の農園も持ちながら生産者の指導、
新たな生産者の開拓をしながら輸出までを手がけています。
これまでの第1弾から第7弾までは、全て彼の会社から入荷したものです。
ホンジュラスのスペシャルティコーヒーでは、かなりのキーパーソンだと思います。
彼はスペシャルティコーヒー生産を通して、生活が安定する生産者を増やしたいのだと感じました。
彼の助言を素直に聞いて、見事にCOE2位(落札価格は1位)になった第1弾ブエナ・ビスタ農園の
エルナンさんや、第3弾、第4弾のサンティアゴ・プリングラの新しい生産者たちは、間違いなく
素晴らしいコーヒーを作ります。土地のポテンシャルとしても非常に高いです。
これだけの風味や個性を持つホンジュラスコーヒーが、日本ではイマイチ認知されていません。
直接訪問した時でないとなかなか買い付けできませんが、当店はホンジュラスを推していきます!
<飲み逃し厳禁のハイポテンシャルコーヒー>
第7弾となるこの「エル・ドゥラスノ農園」は、いよいよハニープロセスの登場です!
ホンジュラスでは伝統的にウォッシュドのコーヒーが多く、現地カッピングでもほとんどがウォッシュドでした。
ハニープロセスのホンジュラスコーヒーは、当店としても初めてです。
現地買付豆の恒例になっている、カッピング時のコメントですが、「ラズベリー」と複数回書いているところを見ると、
ナチュラル系のコーヒーに感じていたと思われます。
それでも印象が良かったのか買付しているのですが、届いたコーヒーはメチャクチャにハイポテンシャルでした。
まず、生豆の香りがフローラルですごく良いのです。
これまでの経験上、生豆の香りが素晴らしかったコーヒーは、焙煎した後も素晴らしい風味が出ます。
しかし、このコーヒーはその期待に違わぬどころか、超えてきます。
挽いた時からフローラルな香りがとても豊かで、ケニアのコーヒーにも通じるような香りです。
飲んでみると、酸の明るさとチョコレートのコク、華やかな香りが素晴らしいバランスで現れて、これは1つの完成形です。
口に含んだ時のこういった特徴だけ見るとウォッシュドのようにも感じますが、後味がとにかく甘いです。
ハチミツ系の甘みで、ここで「あー、このコーヒーはハニープロセスなんだ」と実感できます。
焙煎度合は、シティロースト。
元々のポテンシャルはしっかり酸を持っているコーヒーだと思いますが、酸、コク、香りと後味の甘み
を載せた長い余韻まで、全てを余すところなく伝えるための焙煎度合です。
さあ、ホンジュラスコーヒーの傑作をみなさんで味わいましょう!
【豆についての情報】
生産国:ホンジュラス
地域:ヘスス・デ・オトロ
品種:カチモール
精製:ハニープロセス