みなさん、こんにちは。
8月は毎年恒例の作業が結構多いのですが、ありがたいことに先週末までは思っていた以上に忙しく、普段は長く感じる8月もあっという間でした。
今週に入ってからの暇さ加減がすごいですが、おかげで年に一度のギーセンの大掃除も無事に終えましたし、遅れていた諸々の作業が進んだので、これはこれで良しとしています。
さて、そんな作業の中の1つに、来月の新豆の準備があります。もうバレバレな感じがあるので、ここで書いてしまいましょう。
9月の新豆は、「グアテマラ ラ・エルモサ農園 パカマラ」です。
7月に到着した当店初の農園直輸入コーヒーの第2弾です。
というか、本当は8月に一気に出すつもりだったのですが、到着してすぐにテスト焙煎した時、あまりに味が出ませんでした。
何回かテストしたのですが、みんな同じように出なかったので、「これは早すぎて、まだ使う時ではない」と判断しました。
これは先ほど撮ったパカマラの生豆ですが、まだまだ緑が深い色をしています。
届いたばかりの1ヵ月前は、これがもっと深い色をしていました。
今回のエルモサ農園は、通常の船便ではなくて、空輸しています。
そのせいで船の上で1ヵ月半~2ヵ月かかる間に熟成される時間を省略して届いていますので、早すぎることもあるだろうと思いました。
コーヒー生豆に「追熟」という単語があてはまるかは分かりませんが、要は1ヵ月間寝かしておいたのです。
お盆休み明けに再度テストしたら、風味が出るようになっていましたので、9月に販売開始となりました。
そもそも、今回の直輸入の本命にしているのは、このパカマラの方です。
ゲイシャももちろん素晴らしいポテンシャルで、このレベルのものをオークションを通さずに入荷できたことはとてもハッピーです。
ですが、パカマラもこのレベルのものをオークション外で入荷するのは、日本にいるだけではかなり困難です。
パカマラは通常、丸く感じられて穏やかな風味のものが多いです。
一方で、一部の上質なものになると、急に個性的になります。グアテマラでは、エル・インヘルト農園が代表です。
当店でも販売していましたが、やはり特別なフレーバーを持ったコーヒーでした。
しかし、エル・インヘルト農園のパカマラとなると、オークション以外では入手はかなり難しいです。
独自のものか、COEのオークション以外ではほとんで出てこないからです。
結果的にとても高価なコーヒーになってしまいます。
スペシャルティコーヒー内では、こういった高品質なコーヒーはそれなりの価格をつけて、もっとコーヒーの価値を上げようという流れがあります。
それは確かにコーヒー業界としてはとても重要で、将来に向けて取り組むべき課題です。
ただ、オークション落札ロットだから、量が少ないからという希少価値でやたらに高値にするのもどうかとも考えています。
これが、前にオークションロットを扱っていて感じた疑問でした。
今回のラ・エルモサ農園からの直輸入は、当店が本当に美味しいと思ったコーヒーを当店が思う適正価格で販売するという挑戦でもあるのです。
そういう意味では、8月中、暑い時期にも関わらずゲイシャに興味を持ってくださった方が多くいらして、また実際にお試し頂いて大変嬉しかったです。ありがとうございます!
9月のパカマラは、この挑戦の続きになります。
直近でテスト焙煎をしたパカマラは、1ヵ月前に比べたら別のコーヒーのようにフレーバーが出ています。
コクがとても濃厚で、やはり桃やマンゴーを連想させます。
酸も爽やかで、こちらも上質なパカマラらしく南国フルーツを思わせます。パッションフルーツやパパイヤの感じです。
香りは豆を挽いた時からよく香って、飲み終わった後の余韻まで続きますよ。
豆のポテンシャルは、間違いなく「一部の上質なパカマラ」のものです。
このパカマラを、1980円/200g、1000円/100gで販売します。それぞれ、税込みです。
いつも販売しているコーヒーよりは高めです。直輸入しているので、それはご勘弁頂きたいですが、このポテンシャルのパカマラはこの価格では、通常販売されないと思います。
正直に言って、当店にとっても自然な価格設定をしました。無理やり2000円以下にしようともせずに自然とこの価格になりました。
販売する側も、購入して飲む側も満足なコーヒーを今後も増やせていけたらなあと思っています。
実店舗では、9月1日(日)から販売開始します。
ネットショップでは、まずはおすすめセットでの販売になって、単品ページの準備ができたら9月中でも公開していきます。
ぜひ、多くの方にお試し頂きたいと思っています。よろしくお願いします。