みなさん、こんにちは。
定休日の正午、シャッターを閉めた内側で1年ちょっとぶりのクドバナを書き始めた店主です。
前回のクドイハナシは「ずぼら点滴」についていろいろやってた頃でして、それ以来の更新のようです。
もうすっかり終わったと思ってたコーナーでしたね!
そんな訳で今回わざわざクドバナにした話題は、こちら。
違うドリッパーの出がらし飲み比べたら、味が違うのか確認してみた。
先日、SNSや前回のブログでも投稿したのですが、同じCAFECさんのドリッパーで朝イチのコーヒーを淹れていました。
1つは「スリーフォードリッパー」。もう1つは「フラワードリッパー」。
CAFECさんの台形、円錐形のドリッパーです。
何の気なしに淹れ終わって、味のニュアンス違いを楽しみながら飲めればいいかと思っていたのですが、
片づけようとした時にふと目に入ってしまいました。
あれ?出がらしの色が随分違わないか?
この時はせっかく2杯同時に淹れるからということで、違う豆をそれぞれ淹れたのですが、どちらもかなり近い度合のシティロースト。
抽出時間も誤差3秒くらい(左を外した後すぐ右を外すくらい)だったので、そこでの違いはほぼ出ていないと思われます。
それで淹れ終わった出がらしを片付けようと思ったら、この色の濃さ。これはちょっと気になってしまいますね。
という訳で、もう一昨日になってしまいますが、同じ豆で再び淹れ比べました。
使用したコーヒー豆は、ニカラグア サンタ・マウラ農園 パカマラ シティロースト。
抽出はいつも通りの20g、抽出量200cc(注湯量ではないです)、抽出時間は計ってないけど2分30秒くらい。
抽出終了は同時にドリッパーを外しました。
まあ、アナログ世界でできる範囲の環境は揃えたつもりです。
出がらしを改めて見比べてみました。
左が台形のスリーフォードリッパー。右が円錐形のフラワードリッパーです。
使用したペーパーは、どちらもアバカペーパーです。
こうして見ると、かなり色が違いますよねえ。
カップに移し替えてみました。
あれ?同じ条件で見比べたら、思ったほど色変わらない?
すみません、抽出終了時にドリッパーを載せるマーロウのカップの着色が結構影響していたみたいです。
それでも、スリーフォードリッパーの方が少し薄い感じがしますね。
では、いよいよ本題の出がらし飲み比べです。
飲み比べた感想は、さすが同じ豆で淹れただけあって、基本的な味は同じでした。
ただ、飲んでみた一口目に感じたのは、スリーフォードリッパーの方がやや優しい感じ。
フラワードリッパーの方が凝縮感のあるニュアンスが残っていて、普段飲むコーヒーと同じ感覚がしました。
出がらしなりに香りも残ってるし、なるほどねえと思っていた矢先、
胃がズキッ!!
と痛みというか、鈍い反応をして、一気に気分が悪くなりました。
胃が拒絶反応を起こすというか、まあ、出がらしを飲んだ時は大体いつも起きる反応です。
慌てて抽出した側のコーヒーを飲んで落ち着かせましたが、
このコーヒーを飲んだ時のまあ美味しいこと。
何とか胃の抗議を鎮圧することができて、事なきを得ました。
ドリッパー違いで出た色の濃さの違いは、まあニュアンスに違いは出ますが思っていた以上の違いはなかったかなという印象です。
それよりも出がらしを飲んだ時に出る拒絶反応の方がヤバいです。
コーヒー飲んで胃が荒れるという話もよく出ますが、普段自分のコーヒーを飲んでいて胃が荒れたことはないですし、こういう状態が悪いと思われる液体を飲んだ時には体が素直に反応しますね。
例え出がらしでなかったとしても、こういった反応が出るコーヒーは存在する訳で、理由は明確だなと改めて思いました。
まあ、結果的に出がらしの飲み比べという意味では、そんなに違わなかったという今回の試み。
ただ、ドリッパーごとの風味のニュアンス特性はそのまま出るみたいなので、台形や円錐形、他にはカリタのウェーブというような形もありますが、それぞれのドリッパーの中で起きていることに違いがあるのだろうなあと想像させる結果でした。
ちなみに、お湯の注ぎ方は最初に落ちない程度にお湯を注いで20秒ほど蒸らし。
4投目くらいまではちょび入れで、後半に行くにつれて湯量を増やしていくという注ぎ方です。
これをほとんど同じ湯量で数回に分けて注ぐという形にするだけでも、出来上がったコーヒーのニュアンスが変わりますよね。
ドリッパーの内部で抽出中に起きている事象という点では違いはないとは思うのですが、その進み具合とか、展開するペースを変えると結果で表れる成分分布が違ったりするのだろうなあと思います。
究極的にやってみたいのは、こうしてドリッパー違い、淹れ方違いで抽出したコーヒーをすぐに成分分析することなのですが、そんなのは一人親方の自家焙煎屋の範囲を超えていますので、将来の夢に取っておきます。
という訳で、今回はこんな感じで。
みなさん、コーヒーは状態の良いコーヒー豆で淹れてくださいね!