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【店主のクドバナ・その6】コーヒーを長く楽しむコツは「距離感」

前回のクドバナをアップしてから早2週間。SNSで書いた「次の記事は今週後半です」の言葉もむなしく響く今さら感ですが、ようやくアップすることができました。
遅くなってしまって申し訳ございません。

さて、もう1ヶ月半くらい前に書いた「コーヒーメーカーを使っちゃダメですか?」というコラムの別視点がこちらです。お待たせしました。

その前回のコラムをすごく短くまとめると、

美味しいコーヒーを淹れるのに大切なことは、淹れ方ではありません。
素材となるコーヒー豆がどんなものなのかの方がよっぽど重要です。
それが分かって状態の良いコーヒー豆を使っていれば、コーヒーメーカーで淹れても全く問題ありません。
なので、もっと今使っているコーヒー豆を疑いましょう。

という話でした。

これだけ聞くと、「コーヒー豆の見極めができないと美味しいコーヒーが飲めない」という感じにもなりますし、それは「美味しいコーヒーを飲む」という観点からしたら確かにそうなるだろうと思います。

ですが、コーヒーを飲む人みんながそうではありません。
また、コーヒーはもっと身近な飲み物ですから、気楽に日々のコーヒーと付き合える方が、僕は大切だと思います。

そこで注目すべきなのが、「コーヒーとの距離感」です。

「コーヒーを淹れる」という作業を考えた時に、やはり誰でも「美味しく淹れたい」と思うはずです。
美味しく淹れるにはコーヒー豆を選び、挽かないで豆のまま保管して、淹れる前に豆を挽いてちょうど良い時間をかけて淹れないといけません。
これ、とても面倒ですよね。
基本的に毎朝出掛ける前にコーヒーを飲むという方にはとてもやってられない作業でしょう。

なのでこの場合、美味しく淹れるという以前に、「利便性」が大事になるのです。

コーヒーを淹れるという作業の中で、「利便性」というのは「美味しく淹れる」という観点とは反対のベクトルだと僕は感じています。
美味しく淹れようと思えば、(そんなにたくさんではないですが)面倒な事が増えてくるし、利便性を求めると、その面倒な所を減らすことになるので、その分味が損なわれていきます。

でも、「美味しく淹れる」という方に捉われすぎてしまって、「そんな面倒なことはできないからもう淹れないし飲まない」となってしまうことが最も残念なことです。
なので、「できる範囲でやる」という、利便性とのバランスが大事になってきます。
簡単に言えば、「手を抜ける所は抜きましょう」ということですね。
「自分が面倒でやれないと思うことはやらない」というのが、今回テーマにしている、「コーヒーとのちょうど良い距離感」です。

この「コーヒーとのちょうど良い距離感」の例をいくつか挙げますね。

1.朝は時間がなくてハンドドリップなんてやっていられないから、コーヒーメーカーを使う。
A.大丈夫です。さらに美味しく飲みたかったら、新鮮なコーヒー豆を使いましょうね。それだけで味と香りが変わって素敵な朝になりますよ。

2.もっと言うと、朝は挽いてる時間もないんだよね。
A.OKです。コーヒー豆を粉の状態で買いましょう。もちろん直前に挽いたものよりは味や香りは劣りますが、冷凍保存したりできるだけ短期間で買うようにできれば問題ありません。
もしくは、寝る前に翌朝の分だけ挽いておくという手もあります。面倒ならやめましょう。

3.そんなにしょっちゅう買いにも行けないんだよね。
A.ここまできたら美味しいコーヒーを淹れるというよりは、利便性を優先して、自分に負担にならないように飲みましょう。
「自分で淹れても美味しくならない」と思っちゃダメですよ。そういう味にしかならない状態の豆を使うので、味や香りは求めず開き直ってください。

4.平日はゆっくり淹れてる時間がないけど、週末にじっくり美味しいのを淹れて飲みたい。
A.平日と休日に飲むコーヒーを別の物と考えて用意しておきましょう。
平日はコーヒーメーカーで淹れるなら、それ用に粉の状態のコーヒー豆を、休日用には豆のままで冷凍保存しておけば、休日だけ淹れるとしても美味しく飲めます。

他には、1杯分だけのコーヒー豆が入っていて、カップの縁に引っ掛けて淹れるドリップバッグを使うという手もありますね。
これは最近では職場に持ち込んでお昼休みの時に淹れるという方もいらっしゃいます。
ドリップバッグも粉の状態のコーヒー豆が入っていますので、やはり劣化は早いと思った方が良いと思いますが、利便性という点からすると使いやすいと思います。

今挙げた例は、コーヒーを淹れるということに絞って考えていますが、他の部分でいろいろ工夫ができるということなのです。
そもそも、コーヒーを淹れるという作業が面倒と感じる方は、インスタントを飲みましょう。

別の観点からすると、「コーヒーって詳しくないと何か悪い気がする」みたいな雰囲気が未だに漂ってると感じますが、こういった知識の面でも適度な距離感があるはずです。
もちろん、知識があれば美味しく淹れられる確率は高くなります。
でも、いちいち勉強しないと飲んではいけない飲み物ではありません。
自分のライフスタイルの中でコーヒーを飲むにあたって、必要な分だけの知識があれば良いのです。

コーヒーに対して興味が持てないなら、それで良いと思います。
もし、「いつも飲むコーヒーを少しでも美味しくしたい」という興味が出たら、少し調べましょう。ホントにちょっとしたことでガラッと味が変わります。

でもそれは、多少なりとも面倒なことが増えることになるので、「これはちょっと続けられそうにないな」と思ったら止めてしまっても大丈夫です。
また後々、興味が出た時に再チャレンジすればいいのです。

そんな訳で、とにかくもっと肩の力を抜いて、気軽に日常にコーヒーを取り入れてもらえれば嬉しいですね。美味しさばかりを追いかけなくても良いのです。
考えようによっては、今の自分のライフスタイルの中で、美味しくする工夫を探すということ自体がなかなか面白いことだと思います。
最近はいろいろな器具が登場していますので、折り合いのつく道具があるかもしれません。

本を読んだりネットで調べると、いろいろな意見が出てくるのがコーヒーです。
僕の意見でよければ、ご相談頂ければ返答しますので、お気軽にご相談ください。

これから段々と涼しくなって、コーヒーが美味しく感じる季節になってきますので、皆さんが心地よいコーヒーライフを過ごせるようにお手伝いしますよ!

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