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【中米出張2020 vol.6】大念願のラ・カンデリージャ農園に行ってきた!!

みなさん、こんにちは。今日は日差しの下に長くいたので、日焼けしたかもしれない店主です。

今日は本当にずーーーーーーっと行きたかったラ・カンデリージャ農園に行ってきました!!

8年前の開業以来から一度も外れることなく販売しているコーヒーです。もちろん、この間常に行きたいと願っていた場所です。そこにようやく行けました。

やはり行ってみないと分からないことが山ほどあったので、書いていきます。

まず、新しく木を植え始めた「ラス・コリナス農園」に行きました。

ここもまたかと思うような素晴らしい景色の場所ですが、オバタンやマルセジェサというサルチモール系の新しい品種を植えていました。どちらも新しめのハイブリッド種で、さび病に耐性があるとされています。試した事はないので、どんな風味かは今は分かりません。

ここの時点でカンデリージャもちゃんと挑戦しているんだなあと思っていたのですが、この後精製場に行くと、これまでのイメージが完全にひっくり返ります。

ここはパティオですが、この左上の所にしっかりとしたマイクロミルのマシンがあったのです。そこに行ってみると、ここでもやっていました。

コスタリカのコーヒーで今注目されている「アナエロビック・ファーメンテーション」です。

細かいやり方はまだ各マイクロミルでいろいろありそうですが、共通しているのはこういったタンクに密閉して嫌気発酵をするということ。これによって、これまでのウォッシュド、ハニー、ナチュラルにないような特徴的なフレーバーが出るようになると言うのです。

よく聞かれる風味は、シナモンのフレーバーが出るのですが、これは僕も以前カッピングしたことがあります。

今回一通り紹介してくれたのは、農園主のリカルドさんの息子さんのリカルドさんです。ジュニアさんですね。

彼が言うには、お客さん(この場合は生豆を輸入する人)からリクエストがあれば、それに合わせた精製をすることができるとのことです。

ここまで一通り話を聞いて今までの僕のイメージに決定的な間違いがあることが分かりました。

ラ・カンデリージャは、マイクロミルの名前なのです。

改めて、この名前の農園もあるのか聞きました。無いそうです。

カンデリージャも今は1つのマイクロミルで、所有している農園でいろいろな品種を試し、いろいろな精製方法で小さなロットにも対応する、先端を走っている生産者でした。

僕もずーっとカツーラのウォッシュドしか見てこなかったので、固定したイメージから動けませんでした。これがあるから、現地訪問はやめられない。

そして、今回はすぐ近くの「ミラス農園」も見せて頂きました。

ここでは実験的な精製などを積極的に行う場所で、管理者のエステバンさんがとても熱い方でした。

彼はアナエロビックや他の精製でも、コーヒーそのものから生まれる風味を大切にしています。

今のアナエロビックには、正直なところ、シナモンを一緒にタンクに入れて精製をするというやり方がされていることがあるそうです。

僕も、基本的な考え方として「コーヒーに由来しないものを生産工程上に使ったコーヒーは、当店のラインナップに加えない」としています。

そこを許してしまうと、何でもありになってしまうからです。美味くなれば過程は問わないという考え方もあるでしょう。でも、それはコーヒーの域を超えてしまうので、少なくとも当店では無しとしています。

このエステバンさんも、同じ事を言っていて、生産者側にもそういう方がいてくれて嬉しかったですね。

夕方になると、収穫したチェリーを精製機にかけている所を見れました。

これはいわゆる「ミューシレージリムーバー」という部分で、果肉を除去した後に、ミューシレージの除去をマシンで行なっているところです。

伝統的なウォッシュドは、これを水を張った発酵層に一晩漬けて、微生物の働きによって除去するところなのですが、コスタリカではこういったマシンで除去するもが一般的です。

因みにハニープロセスは、ここで除去するミューシレージの量をある程度調節できるので、フレーバーを調整できるということです。でもハニープロセスも、この後の乾燥工程における天気に依る部分が大きいようですね。

そんなこんなで、今日得た情報の本当に一部だけを、一日の過ごした流れと共に紹介しました。

コーヒーは、先入観を持つと危ないと思っていましたが、このラ・カンデリージャについては知る方法もなく。ようやく情報を更新することができました。

あまりに違いすぎて、ビックリでしたけどね!

という訳で、明日は首都のサン・ホセに戻ります。まだまだ濃密な日程は続きますよ。

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