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コーヒーの素朴な疑問集・焙煎編

【焙煎って何するの?】

コーヒー豆を飲める状態にしています。
「お米を炊いてご飯にする」のと同じで、コーヒーは生豆の状態では飲めません。
熱を加えることで焙煎豆になって、コーヒーを淹れる原料になります。
焙煎中にはとても複雑な化学反応が起きていて、コーヒーの風味の成分ができています。

【焙煎でコーヒーの味が変わるの?】

大きく変わります。焙煎は、コーヒー豆の味を決めるという点では非常に重要な工程です。
コーヒー豆の味は、「生豆のポテンシャル+どんな焙煎をしたか」で決まると当店では考えています。
抽出では、出来上がった焙煎豆が持っていない風味は出すことができないと考えた方が良いです。

最も影響が大きいのが「焙煎度合」です。
一般的には「浅煎りであるほど酸味が強く、中煎り~中深煎り辺りでバランス良く、深煎りほど苦味が強い」とされます。
これは、全てのコーヒー生豆に当てはまることなので、どんな産地のコーヒーでも、酸味を強くしたり苦味を強くしたりできるのです。

例えば、インドネシアのマンデリンという銘柄は「苦味が強い」という印象を持っている方が多いと思います。
これを多くの方は「マンデリンは苦い」と「銘柄=そういう風味」と覚えていますが、焙煎度合を知ってしまうと「そうとは限らない」に変わります。
マンデリンが苦いのは単に「深煎りにしてあるだけ」であって、浅煎りにすれば酸味の方が強くて苦味の少ないコーヒーになります。
この風味のバランスは、焙煎度合によって決められるからです。焙煎度合を意識することをおすすめするのは、これが理由です。

【コーヒー屋さんは、みんな自家焙煎なの?】

そうとは限りません。むしろ「自家焙煎店」と名乗っていないお店は、基本的に自家焙煎していないと思われます。
コーヒーを焙煎しているお店や会社から仕入れているはずです。
ですので、ほとんどの喫茶店やカフェは自家焙煎ではないと言えます。

ただ、ここで注意すべきは、だからと言ってコーヒーが美味しくないかというとそうとも限りません。
「そもそもどういうお店なのか」ということと値段の価格帯によって評価は違ってくると思います。

その先は、コーヒーを飲む側がどこまでコーヒーに求めるかだと思います。
本当に鮮度の高い、良い状態のコーヒーを美味しく飲みたかったら自家焙煎店を選ぶべきです。
でも全ての方がそういう観点でカフェには行きませんから、空間やフードが目的でしたらそちらをメインで楽しめば良いのです。
もちろん、コーヒーも美味しいことに越したことはないですが、全てのお店がコーヒーをメインメニューにしている訳ではありませんので、そこは冷静に選ぶべきでしょう。

【コーヒーの焙煎は自宅でもできるの?】

できます。現在ですと探してみるといろいろな焙煎用の器具を見つけることができますが、フライパンでも可能です。
ご自宅で焙煎をする場合、大きく分けると2つのタイプがあります。

<手で器具を持って振るタイプ>
銀杏煎りのような「手網」と呼ばれるものやフライパン、焙烙なんかもこれに該当します。
コーヒーの生豆をこれらの中に入れて、ガスコンロの火の上でひたすら振り続けるタイプです。
振り続けるのは大変ですが、火から距離を変えるなど、実は細かい調整ができます。ブレやすいとも言えますが。

<手廻しのタイプ>
網かごのようなものから全面覆われているようなものもありますが、コーヒー生豆を入れるものが土台に支えられて、ガラガラくじのように回し続けるタイプの焙煎器です。
ガスコンロの上で焙煎するのは変わりませんが、手で持つ必要がないのでその分楽になります。
基本的に火からの距離は変えることができませんので、ガスコンロのつまみでの火力調整が必要になります。

自宅でコーヒーを焙煎してみたいと思った方は、とりあえずフライパンでやってみてはいかがでしょうか。
お試しだけでしたら十分ですし、やってみてから続けるか考えれば良いですよ。

【コーヒー生豆って買えるの?】

今の時代はネットで簡単に買えます。「コーヒー生豆」とかで検索すれば、販売しているお店が出てきますよ。
一度に焙煎する量はそれぞれですが、200g以下の方が多いのではないでしょうか。
ですので、1kgの生豆を購入すれば、200gで5回分。1つの銘柄で比べるには十分の回数です。

ちなみに、焙煎した後のコーヒー豆は、水分などを焙煎中に失う影響で軽くなります。
重さは焙煎度合に依るのですが、基本的には20%軽くなると考えておけば大丈夫です。
例を挙げると、250gの生豆を焙煎すると、約200gの焙煎豆が出来上がるという感じです。

【初めて焙煎するのにオススメの銘柄は?】

この質問、よくある答えは「ブラジル」なのです。ブラジルでも良いのですが、当店ではグアテマラやコロンビアを推したいですね。

ブラジルが推される理由は、比較的豆が柔らかめで火がしっかり入りやすいので、失敗しにくいということだと思います。
ただ、コーヒーの焙煎中は「シルバースキン」という生豆に付着している薄皮が剥がれて、コンロ周りに飛んだり焙煎器の中で豆と一緒に転がったりして、味とは別のところで面倒に感じやすい豆かなと思います。

なので個人的には、焙煎中の豆の変化も素直ですし、味の特徴もしっかり出るグアテマラやコロンビア辺りを推したいと思います。
店主も初めて焙煎したスペシャルティコーヒーは、グアテマラでした。

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