<前々から気になっていた品種を発見!>
このコーヒーの品種は「マルセジェサ」と言います。
当店では入荷はしていなかったのですが、昨年あたりにこういう品種があるということを知って、
「見たことのない品種を扱ってみたい」というスタンスなので、気になっていました。
そして2020年の中米出張。
訪問したニカラグアのサンタ・マウラ農園にマルセジェサがあることが分かって大興奮!
サンタ・マウラ農園の豆を日本に持ってきてくれている、モンテクリスト農園のゴメスさんに
リクエストをして出張から帰ってきたのですが、どうやら今年は入荷してくれないようでした。
今年もマルセジェサとは縁がないのかなと思っていた矢先、今年のニュークロップが取引先に
入ってくるようになってリストを見ていると、マルセジェサの文字が。
「こんなところにマルセジェサが!」と思い、さっそく問い合わせてみると、この農園がCOEに
入賞して落札したところからお付き合いが始まり、今年はマルセジェサを入荷したとのこと。
一度は諦めたマルセジェサ。ようやく販売することができました。
<酸も香りも主張が激しい暴れん坊>
今回のロットは初めて扱うマルセジェサというだけでなく、精製方法がハニープロセス。
初めて扱う品種は、その特性が素直に分かるので、できればウォッシュドが良いですが、V
仕方ありません。
ただ、このコーヒーについては、ハニープロセスで良かったかもしれません。
どうやらこの品種、酸が結構強いです。
明るくキレのある酸がかなり主張してきます。
当店ではシティロースト辺りまで焙煎していますが、それでもかなり出てきます。
でも、ハニープロセスのおかげで甘みも感じられるので、そこでバランスを取っています。
このハニープロセスもナチュラルに近いくらいの発酵をさせていると見えて、なかなか個性的です。
ただ、果物のフレーバーというよりは、味噌や醤油のような発酵食品に通じるような香りがする
時もあり、かなり攻めた度合のハニープロセスであることが予測できます。
焙煎を通して味作りをする際はこの両方の特徴をどのバランスで活かすかが課題になってきます。
当店では、焙煎度合はシティローストにしました。
浅煎りでは酸が強く感じるでしょうし、ちょっと深い焙煎度合になると、急に風味が重たくなってきます。
明るい酸の元気なところを活かしつつ、ベースではこのハニープロセス独特のいわば「旨味」とも
感じられるようなコクを、後味にも軽やかになるように仕上げました。
ニカラグア生まれの酸の強い品種「マルセジェサ」。ここで一度、経験しておいてください!
【豆についての情報】
生産国:ニカラグア
地域:マタガルパ
品種:マルセジェサ
精製:ハニープロセス