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【頭ん中S2-6】カレントクロップを掘る。

みなさん、こんにちは。カフェカホン店主の平村です。

先ほど、価格改定のお知らせを正式に公開しました。
コスト上昇の分だけ上げると言ってもこの上昇率。
価格が上がったことで売りにくくなるし買いにくくなる。
がんばって買ってもらえても儲けが増える訳ではない。
一体、誰が得をする値上げなのでしょう。

そんな状況に対してただ受け入れるというのは許せないということで、当店でもできることはやろうと思います。それがタイトルの、

カレントクロップを掘る。

ということです。

コーヒー豆は、「〇年製」と言う時に「クロップ」という単語を使います。
最も新しい年の豆は「ニュークロップ」と呼び、お米で言うと「新米」です。
お米の場合は例えば今年のものですと「22年製」となると思いますが、コーヒーの1年は10月から翌年9月までと考えますので、今年のニュークロップは、「21-22クロップ」という呼び方をします。

カレントクロップというのは、1シーズン前のコーヒーのことになります。
なので今年ですと「20-21クロップ」ですね。

スペシャルティコーヒーにおいては、ニュークロップを常に販売するというのが基本姿勢になります。
コーヒー豆も高温多湿な日本で1年も経つとそれなりに劣化してきてしまい、風味が損なわれたり不快に感じる風味に繋がってしまうからです。

しかし、最近のコーヒー豆、特にスペシャルティコーヒーはかなり風味が保たれるようになりました。

・生産者の生産技術が向上したこと。
・バキュームパックやグレインプロといった劣化を防ぐ包装で、定温コンテナを使って輸送が行われるようになっていること。
・日本での保管中も定温倉庫に保管されることが基本となっていること。

ということが理由で、近年のカレントクロップはあまり風味の劣化を感じなくなってきている。というのが現場としての実感です。

そして今回注目すべきは

カレントクロップは価格が変わらない

ということなのです。

今回の価格改定は、全体的なコスト上昇に対するものなので、結果的に全体の価格を上げるという決定となりました。
でも、カレントクロップを使えば、生豆の価格は昨年のものなので、その分のアップは避けられて、その他コストの分だけの上昇分に留めることができます。

ここで気にすべきことは、風味の問題だけです。風味が満足度の高いものであれば、何もニュークロップにこだわる必要はありません。

そこは、焙煎屋としての腕の見せ所じゃないですか。

当店では、最近ウォッシュドのコーヒーがやはり相性が良いように感じています。
そして、カレントクロップである程度量が残っているものは、ウォッシュドが多い。

そしたら、使わない手はないのです。

売れ残ってしまっているコーヒー豆を消費しつつ、自分のチャレンジもできてしまうという、何も言うことのない一手となるのです。

という訳で今シーズン、当店ではカレントクロップを出来る範囲で使うようにして、価格上昇を抑えつつ満足度も落とさないという挑戦もします!

簡単な見分け方は、ブレンドと同程度の価格のシングルオリジンコーヒーは、ほとんどカレントクロップになると思います。

ニュークロップでは、ナチュラル精製などの個性が発揮されるコーヒーを中心に、こちらでも満足度の高いコーヒー作りを続けていきます。
直接買い付けているコーヒー豆も登場予定ですので、ご期待ください。

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