プレシップサンプルがやってきた！
という訳で、毎年ドキドキするサンプルが到着しました。
プレシップサンプルって？
生産国から輸出される前のコーヒー生豆サンプルのことです。
生産者や輸出業者とやり取りして独自に買付をすると、親切な生産者は僕らのような決して多く買っているわけではないお店にまで、船積み前のサンプルを送ってくれます。
商社さんとかはこのプレシップサンプルを吟味して、このロットに対してOKかNGかを返事して、もしNGだった場合は、生産者がもう一工夫したり買い付けるロットを変更したりと、やり取りがあるのだと思います。
まあ、僕のような少量買付の零細ロースターからしたら、NG出す勇気はないですけどね！
そんなプレシップサンプルが到着したのが先週金曜日。
翌日の土曜日にさっそく焙煎して、日曜日に飲んでみました。
まあ、文句なしに美味いですよ。
今回は前からお付き合いのある農園と直接やり取りをして買い付けたコーヒーであること、毎年安定した品質で信頼があること、さらに新しい試みを加えて注文したことというプラス要素があるのはあるのですが、まあ、美味いです。
今回は、いろいろな品種をいろいろな精製方法で注文しています。
かと言って「それ、どんな精製方法なの？」みたいな変なことはしていません。
ウォッシュド、ハニー、ナチュラルとアナエロビコ。
それを別々の品種で、基本的に区画は指定して作ってもらいました。
それぞれの特徴がよく出ていて、NGどころか、即決でOKの品質でした。
しかし、プレシップサンプルというのは、本当に鮮度を感じます。
中米のコーヒーなので、船積みして出航してから、スムーズに日本に届いても1ヵ月半～2ヵ月かかります。コロナ禍以降の現在はもっとかかることも普通です。
コーヒー豆は、その間も水分や鮮度などで変化をしています。
昔はスペシャルティグレードでも、麻袋に直接豆が入ってくるというもザラでしたが、今はバキュームパックになるか、グレインプロという穀物保存用の厚手のビニール袋に入れられてくることが当たり前になってきました。
これらのコーヒーが、さらに船の中ではリーファーコンテナという温度を保つコンテナに入れられて運ばれてきます。
なので、現在では実際に届いたコーヒーもとても鮮度が良くて、長持ちするようになったなあという印象ではあるのですが、プレシップサンプルはそれよりもコーヒー豆の元気の良さが伝わってきますね。
淹れたコーヒーも淹れたてから冷めるまで味が変化しますが、その変化が独特。
酸が生き生きしていて、弾けるようでした。
これでOKを出したので、後は無事に日本に到着してくれるのを待つばかり。
と言っても、やはり到着するのは早くても８～９月頃かなと思っています。
本当にコロナ禍以降はいつ到着するかは運次第。
コーヒー豆を積み込むコンテナが不足していたり、船が立ち寄る港で、作業が思うように進まなくて待たされるというようなことが急に起きたりするので、全く読めないんですよ。
到着したら、順次、お店でリリースしていきますので、お楽しみに。
